iPhone10周年なので、初代iPhone『iPhone』を振り返ってみる

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iPhone10周年なので、初代iPhone『iPhone』を振り返ってみる

iPhoneが登場してから10年経ったので、初代iPhoneである『iPhone』を振り返ってみます

パイナポー
ジャガアポー
シナモン

今年は、iPhone誕生から10周年!連載記事を始めます!

今年の2017年01月09日は、2007年01月09日の“Macworld 2007”というイベントにて初代iPhone『iPhone』が発表されてから、10周年となる日でした。
「文明を発展させた」と言っても過言ではないiPhone…開発元のAppleは、10周年となる日に以下のようなコメントを公開しました。

iPhoneは消費者の生活で必要不可欠な存在であり、コミュニケーションやエンターテイメント、仕事や暮らしのあり方を再定義しています。
iPhoneはこの10年間でモバイルコンピューティングがどうあるべきかを確立しましたが、ベストはまだまだこれからです。

— ティム・クック CEO

僕は大のApple製品好きではありますが、Appleとの付き合いは長くありません。最初に手に入れたiPhoneは『iPhone 3GS』であり、日本に初上陸したiPhone『iPhone 3G』は買っていないのです。

そこで、僕が知っている雑学と共に初代iPhoneから最新の『iPhone 7』までを、読者の皆さんと一緒に振り返るための連載記事を執筆することにしました。
1回目となる今回は、初代iPhoneである『iPhone』について振り返ってみます

パイナポー
ジャガアポー
各名称は、発売当時の表記に従っています。

すべてはここから始まった…アルミ筐体が特徴的な『iPhone』

iphone-10th-anniversary-iphone-image

2007年01月09日に発表された初代iPhone『iPhone』。発売は同年の06月29日で、アメリカやヨーロッパ諸国でのみ発売されました。
日本は販売地域に含まれなかったため、日本で初めて販売されたiPhone『iPhone 3G』を“初代iPhone”だと誤認している人もいるかもしれません。

ディスプレイ 3.5インチ
解像度 320 x 480
サイズ 115mm x 61mm
厚さ 11.6mm
重量 135g
プロセッサ Samsung 32bit RISC ARM
背面カメラ 200万画素(AF及びフラッシュなし)
前面カメラ -
ストレージ 4/8/16GB
バッテリー 1400mAh

後に“伝説のプレゼン”と呼ばれた『iPhone』の発表会

Appleが主催しない発表会“Macworld 2007”にて発表された『iPhone』。
「2年半、この日がくるのを待っていた」というセリフから始まった『iPhone』の発表会は、故スティーブ・ジョブズ氏による伝説のプレゼンの1つとされるほど、素晴らしい内容になっています。Appleに興味がなくとも、これは一見の価値あり。

発表会でジョブズ氏が発した「Appleが電話を再発明する」という言葉は現実のものとなり、今では“携帯電話”という言葉がiPhoneを指すほどまでになりました。

シナモン
パイナポー

デザイン:アルミで覆われた唯一のiPhone

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iPhoneは、『iPhone 3G』や『iPhone 4』などといった“Sなしモデル”と、『iPhone 3GS』や『iPhone 4S』のような“S付きモデル”を交互に、1年サイクルで新型が発売されてきました。通例であれば、SなしモデルとS付きモデルのデザインには大きな変更が加えられません。
しかしこの『iPhone』のデザインは、たった1世代のみでしか採用されなかった(“iPhone S”なるモデルが存在しない)ため、今となっては貴重なデザインです。

iphone-10th-anniversary-iphone-design-front

アルミニウムで作られた筐体は、ユニボディMacを彷彿させるデザイン。それもそのはず、当初“iOS”は『OS X iPhone』という名前であり、発表会中も「OS X(現macOS)が動作する携帯電話」として紹介されました。

iphone-10th-anniversary-iphone-design-thin

なお本体下部だけは、電波強度の関係からアルミニウムではなくプラスチックが用いられています。『iPhone 7』背面のラインや『iMac』背面のAppleのロゴも、同じ理由でプラスチックが採用されています。

パイナポー
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ハードウェア:動画撮影も一般的なイヤフォン接続もできなかった

iphone-10th-anniversary-iphone-hardware-specs

『iPhone』は“iPodに電話機能を加えた端末”として開発されたため、当時のiPodで採用されているものと同じ“Dockコネクタ”が採用されました。また、当たり前ではありますが、ハードウェアは今ほど充実していません。

カメラはオートフォーカスやフラッシュ撮影どころか、動画撮影にも対応していませんでした。また当時は、カメラ性能に関しては一切重視せず、“カメラが搭載されている”ことだけを謳っていたわけです。それでも、携帯電話でもありコンピュータでもあり、デジカメでもある『iPhone』は魅力的な製品に変わりありません。
ヘッドフォンジャックに関しても、一般的に普及している3.5mmアナログジャックではなく凹型ヘッドフォンジャックが採用されたため、他社のイヤフォン・ヘッドフォンをそのまま使用することができませんでした。

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ストレージは4GBと8GBの2モデルを用意。発売から3ヶ月後、8GBの値下げに伴い4GBモデルの販売を終了したところ、既に購入済みのユーザから苦情が殺到したため、Appleは値下げ前に購入したユーザに対してiTunesカードのようなストアクレジットを与える処置を執りました。
なお、発売から半年後には16GBモデルを発売しています。

ジャガアポー

ソフトウェア:革新的で分かりやすいUI、アプリは追加できなかった

iphone-10th-anniversary-iphone-software-keyboard

当時のiOSの名称は『OS X iPhone』。『OS X iPhone』には“アプリ”という概念こそあるものの、iTunes StoreやApp Storeが存在していなかったため、標準アプリしか使えない状態でした。
インターネット接続が必須となる、当時の標準アプリは以下の通り。

  • Safari … Webブラウザ
  • Text … SMS(現『メッセージ』)
  • 地図 … Google Mapsの地図
  • 株価
  • Youtube … 『YouTube』閲覧アプリ
  • 天気
  • メール

パソコンで必要な機能はすべて標準アプリで提供されていたためか、ユーザの満足度も低くはなかったようです。特に“モバイル端末でパソコンで見るようなWebページを閲覧できる”点は好評だったとのこと。

シナモン
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OS標準の機能を見ても、今ほど充実したものは存在していませんでした。
クリップボード(コピーアンドペースト)もなければ、ホームボタンのダブルクリックによるアプリ選択画面(マルチタスク)もありません。ホーム画面の壁紙も変更できませんでした。通知センターも搭載されていなかったため、通知を確認することもできなかったのです。

パイナポー

その他雑学

日本で発売されなかった理由

iphone-10th-anniversary-iphone-iphone-3g

初代iPhoneである『iPhone』が日本で発売されなかった理由は、『iPhone』がインターネット通信をするにあたって採用している通信方式 “2G(GSM)”が日本では使えなかったことが大きな要因となっています。
今では日本全国各地で、2Gの後継通信方式である3Gや4G(LTE)を利用できますが、当時の日本は2Gを採用せず日本独自の通信方式を採用していたため、海外製の携帯電話を使用することができなかったのです(ガラパゴス文化)。

なお、3G通信に対応し始めたiPhoneが『iPhone 3G』であり、これは製品名の由来となっています。

シナモン
ジャガアポー
シナモン
パイナポー

『iPhone OS 3』まで対応しているものの、主要機能は使えなかった

『iPhone』は『iPhone OS 3(現iOS)』までのOSに対応していたものの、『iPhone OS 3』の目玉機能であるクリップボード機能などは使えませんでした。

シナモン

新品未開封の『iPhone』が200万円で取引された

『iPhone 3G』の発売によって早々に販売終了した製品でもあるため、『iPhone』はiPhone史の中で最も貴重な製品の1つ。
未開封の『iPhone』がオークションサイトに出品された際には、200万円近い値段がつけられたこともあったほどです。

『iPhone』を発表した当時は、完成度が低くまともに使えるものではなかった

iphone-10th-anniversary-iphone-event

本記事の冒頭でも取り上げた伝説のプレゼン—『iPhone』が初めて世に出た発表会の裏側には、実にヒヤヒヤさせられる多くの苦労があったとのことです。

発表当時の『iPhone』は最終製品レベルにはほど遠い完成度だったようで、突然インターネット接続が切れ、電話も掛けられないほど不安定。発表間近になったとき、ある特定の順番でアプリを起動するとうまく動作する方法が発見され、ジョブズ氏はそれに沿ってプレゼンを行いました。

また発表会の会場には来訪者のためのWi-Fi電波が飛ばされていますが、iPhoneのデモを確実に成功させるため、ジョブズ氏専用のWi-Fi電波を用意。加えて、iPhoneを取り扱うアメリカのキャリア“AT&T”の協力のもと、基地局を会場近くまで移動。
デモ用のiPhoneには、実際の電波状況にかかわらず、アンテナが常に5本立った状態を表示させる特別仕様を仕込んだのだとか。

シナモン
ジャガアポー
あとがき
ジャガアポー
パイナポー
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シナモン
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パイナポー
記事は執筆時の情報に基づいており、現在では異なる場合があります。
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レラーシカニー

初代『iPhone』のプレゼンはなんど見てもグッと来ますね。改めてiPhoneが好きになりました。僕はiPhoneをコレクション(4s,5,6)しているのですがどれも時代の先を行っていただけあって美しいですね。裏面を見せて置いておくだけで絵になる携帯電話はiPhoneくらいでは...

ジャガアポー

『iPhone』のキーノートは、本当に伝説のプレゼンですよね〜。
初代は大量のボタンを搭載していて、徐々にシンプルになっていった…という端末はあっても、iPhoneのように初代から極めてシンプルな外観な製品はなかなかないと思います。

山さん

初代のプレゼンのiPodとネット、電話が一体になっていると言うところは何度見ても感動します。最近の発表会は答え合わせ要素が強くなっているのであっと驚くものを発表してもらいたいものですね。

ジャガアポー

やはり知名度と注目度が上がれば上がるほど、向上などの下請け会社によるリークは防げなくなりますからね…。

10.6.8

昔のAppleのサイト懐かしい〜
あのデザインを頑張ってまねしてウェブサイト作っていたな....
次回は...(期待しないでおこう)

ジャガアポー

あの頃、“Appleサイト風ナビゲーションを作る方法”みたいな記事が結構出回っていた思い出…ほくほく

ざっきー

ジョブズはiPhoneもそうですが、プレゼンがうまいですね〜。英語でもずっと見ていられます。

ジャガアポー

ジョブズ氏の英語は他の役員に比べて異様に聞き取りやすいのですが、(発音的な意味で)スピーチにも力を入れている気がします。見ても分かる、聞いても分かるプレゼンは、本当に素晴らしいですよね。

あじ

このプレゼンは何度見ても鳥肌モノの伝説ですよねえ・・・
誰もが持ってる最高のポインティングデバイスの指を使うっていうくだりは本当に好きです
自分の場合iOSデバイスは初代のiPod touchからなので一応大体同じように追えてはいますが改めて詳しい歴史を見るのは楽しいですね
それにしてもフラットデザインにしたアイコンよりやはり当時のアイコンのが好きだなあ・・・

ジャガアポー

おお、初代iPod touchを持っているとは珍しいですね!
iPhone同様、初代iPod touchに採用されたデザインも第2世代から若干変わったので、初代のデザインはレアですね。

ゲゲゲのゲスト

更新頻度が上がって嬉しいです。

ジャガアポー

あざます!!

Mac欲しい

ジョブズのプレゼンはどれもすごいですが、特にiPhone発表のプレゼンは伝説レベルだと思います。
次の記事楽しみにしています。

ジャガアポー

ジョブズ氏亡きAppleの発表会で「誰が一番プレゼンうまいのだろう?」と考えてみると、そもそも発表形態が大きく変わっているんですよね。
ジョブズ氏がCEOだった時代は、ほとんどをジョブズ氏が発表したのに対して、今は各上級副社長が交代して発表する形になっています。

リュウ

いや〜iPhoneの歴史を振り返るのもいいですね
凹型ヘッドホンジャックなんか初めて知りました
(僕はジャガアポーさん以上のApple信者だ!と思っていた自分を殴りたいです)
iPhone3Gの話楽しみにしてます

ジャガアポー

初代iPhoneは僕も持っていないので、あくまで“知っている”程度の知識です(汗)
いつか当時のOSが搭載されたままの初代iPhoneに触れてみたいですな〜。

sac

iPhone3Gから使用していますが、あのデザインのまま7同等のスペックを出して欲しいのは自分だけですかね。
3G&3GSのデザインが一番好きです!

ゲゲゲのゲスト

まだiPhone5sだぜー!!!!!!!!!!!!!

ゲゲゲのゲスト

全然更新されない、、、

ゲゲゲのゲスト

連載も幻に…

meks-DOS

ジャがアポーさん、パイナポーさん、シナモンさん全員カワイイです!

ゲゲゲのゲスト

次の記事は「連載中止しました」

ゲゲゲのゲスト

3か月経ちましたよ…!

ジャガアポー

月日が経つのは早いものです…シミジミ。シジミ。

ゲゲゲのゲスト

2011年秋iPhone 5時代にスマホデビュー(iPhoneデビューではないが)した自分は次回が楽しみです。
以下感傷に浸ってダラダラと
アメリカ海外出張でiPod touch(第4世代)のWi-Fi接続に衝撃を受け(今更だが国内じゃあんま使わんかったし)ガラケーからスマホデビューを決意。(1・2年前から出張が多くスマホ普及事情に疎く、電車でみんなスマホ持ってるし「ガラケー」という言葉すら初めて聞いたケータイ、二つ折りでいいやん。しかもdocomo店員から「パカパカ」言われた屈辱は今でも忘れない)
docomoなので5を変えずXperia sx(5より一回り小さい3.7インチ)購入しもうすぐ5年間使用。
翌年2012年春にiPad(第3世代)をアメリカで速攻現地調達(まさか半年後に第4世代がでるとは…そしてAir…)
スマホもiPadもまだ使えるが買い替えを機にする今日この頃です。特にiPad。
Proは高いから最新iPadの128GBが5万かぁ。欲しい…

ゲゲゲのゲスト

↑あ、年ズレてるか。
12年春にiPad3世代購入、
12年夏秋にiPhone 5、Xperia sx発売。スマホデビュー。
iPad持ってるのに「パカパカ」言われたので余計にムカついたんだった。

ゲゲゲのゲスト

ジョブズのプレゼン動画消えてるorz

ゲゲゲのゲスト

こういう記事好きだったから続きいつかみたい、、

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